課題 >> 4. 「ダイナミックス」 を読んでください。

ダイナミックス

あらゆる個人は、存在全体にわたるひとつの中心となる推進力から成り立っています。 この動因、存在全体にわたるこの推進力とは、生存です。 これは生存しようという有機体の努力です。

生存へのこの衝動を、私たちは「ダイナミック」と呼んでいます。

この衝動が外部の力によってかく乱(動揺させられたり、かき乱されるような状態に置かれること)されたり影響を受けると、それは抑圧されるか、他の人々の目的によって弱められてしまいます。 すなわち、他の人々がその人に自分の目的を押し付けるのです。 いずれにしても、そのダイナミック自体はわずかですが、かく乱されてしまいます。

生存のダイナミックが縮小されるたびに、あるいは他の影響 ― 他の人々、そして食物や衣服や住居の欠乏といった生きる上での通常の抑圧要因が入り込んだり、その影響を受けるたびに、このダイナミックはますますかく乱され、最後には正反対の方向、死または屈伏へと向かうことがあります。

ダイナミックは、かく乱された分だけ正確に屈伏へと向かいます。 それは、汚れなく清らかな分だけ正確に生存へと向かいます。

この説明は、ダイナミックをただひとつのものとして捕らえています。 拡大鏡を通してこのダイナミックスを見てみると、そのひとつの推進力には実際、8つの推進力、すなわち8つのダイナミックスがあることがわかります。

第1のダイナミック ― これは自己として存在しようとする衝動です。 これは個人として生存しようとする、また個人でいようとする努力であり、自分自身ができる限り長い間生存できるように、最高レベルの生存を達成しようとする努力です。 ここでは、個性というものが存分に発揮されます。
第2のダイナミックとは、未来の世代としての生存へ向かう衝動のことです。 これはふたつに区分されます。ひとつはセックス、もうひとつは子育てを含む家族という単位です。
第3のダイナミックとは、グループの一員として生存したいという衝動のことで、個人にはこのような動機が備わっています。 いかなるグループも第3のダイナミックの一部であり、またそのそれぞれがひとつの第3のダイナミックなのです。
第4のダイナミックとは、種としての人間を通じて生存することです。 白色人種は第3のダイナミックと見なされますが、全人類は第4のダイナミックと考えられます。
第5のダイナミックは、ありとあらゆる生命体が生存しようとする努力のことです。 これには、動物であろうと植物であろうと、生命によって直接かつ密接に動かされている、すべての生き物が含まれるでしょう。 それは、生命を生存させようとする個人の努力のことです。
第6のダイナミックとは、物質宇宙として存在しようとする衝動のことです。 これは、私たちがMESTと呼んでいる物質宇宙の構成要素 ― すべての物質(Matter)、エネルギー(Energy)、空間(Space)、時間(Time)の生存を高めようとする個人の衝動のことです。 実際、人は物質宇宙を存続させようとする衝動を持っています。
第7のダイナミックとは、精神として存在しようとする、または精神の存在に向けられた衝動です。 アイデンティティーが伴おうと伴うまいと、精神的なものはいかなるものも第7のダイナミックに分類されます。 これは物質宇宙とは別に存在するものであり、生命そのものの源です。 したがって、生命の源が生存するための努力があるのです。
第8のダイナミックとは、「無限」としての存在に向かう衝動のことです。 これはまた、至高の存在とも見なされています。 これは「無限のダイナミック」または「神のダイナミック」と呼ぶことができます。

動揺またはかき乱された状態にすること。